住む人が元気になる家は ほんものの木材を使用

平成26年9月27日

森の駅推進協議会  代表幹事 岡本守生

私ども「森の駅推進協議会」の中の「健康住宅研究会」では、「住む人が元気になる住まい」づくりを通して、住む人が元気になると同時に、日本の森が元気になることを目指しています。
 前項の繰り返しになりますが、住宅展示場に行きますと、こうした住宅は一軒もありません。
過去に、一軒だけ有りました。
現在、「健康住宅研究会」の中核メンバーの「増田林業」さんです。
それ以外は、全て不健康住宅の展示場でした。

 以前にも申しましたように、現在の木材は、多くが、100度以上の高温で、一週間ほど強制乾燥され、木の生を奪われて「木材もどき」になった視覚的な木材で、健康の元になっている木材本来のセオドール等の発散は無く、勿論、木本来の香りも無く、残念です。
 更に、そうした木片を接着剤で繫いでつくった集成材は、強度的には評価されていますが、住宅産業界の住宅の住居年限は、おおよそ26,27年ですので、その間は維持することは可能でしょう。
然し、日本では、百年と言った経年変化の経験がなく、ある時点で、朽ちたり崩れたりする可能性が無きにしもあらずです。
工業的な産業の資材としては優れているかも知れませんが、室内空間の環境、即ち住む人が元気になる健康の視点や、住めば住むほど価値が出てくる100年の住宅の視点からみますと、全く評価出来ません。

先ず、都会にあっても森に住むような住まいこそ、ウッドセラピーの恩恵を充分に活かした住まいです。
特に、成長盛りの子女、そして長時間居る主婦には必要な要件でしょう。
香りを発しウッドセラピーの効果のあるような木材と言えば、単なる国産木材でなく、自然乾燥か、香りが変化しないように工夫された低温乾燥の木材です。

普通の材木屋さんは、安い外材か、集成材ばかりで、自然乾燥か工夫された低温乾燥の木材は殆ど在庫しておりません。
こうした木材を置いてある材木屋さんこそ本物の材木屋さんなのですが・・・。
買おうとすると、急に高くなります。
日頃、森との直接の付き合いがありませんので、あちこちと探し求めるからでしょう。
そうした経費を上乗せされた消費者こそ迷惑なことです。決して高価なものではありません。
知り合いに、木材コーディネーターがおられましたら、その方に相談されるのが宜しいでしょう。

 自然乾燥材の世界は、不況が長引き、下降線のまま停滞する需要で、産地では特殊な小さな世界になっています。
世に言う需要過疎地になっているのです。

私どもの健康住宅研究会では、自然乾燥のスギやヒノキ、ヒバ等の良材の仕入れ先を研究会内に既に持っていますが、近い将来、自然乾燥材や工夫された低温乾燥の木材の需要に応える為に、広範囲なネットをつくり上げ、健康住宅を志向する皆さまのお役に立ちたいと思っています。

勿論、地域(ふるさと)創生、過疎地の応援を志してのことでもあります。