メルマガ101

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「森の駅発」メルマガ NO.101 2018 January

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★ シリーズ「想いを形に」No.9 岡本 守生
 「日本の森は何故元気にならないのか」
★ 「命守(いのちもり)」マークサインを学生が制作 市川 皓一
 「健康に住み、地震に強い 耐震シェルター・命守」
★ 新・連載エッセイ/森の工房レポート 大森 明
 「柿の木のワンちゃん」

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★シリーズ「想いを形に」No.9 岡本 守生
「日本の森は何故元気にならないのか」

森の間伐等の作業は、CO2の吸収に大変役立って環境に寄与していますが、
日本の森そのものは元気にはなりません。
その森の木が材となって、森の川下の方に流れるようになって、
始めて、日本の森は元気になります。

先ず、「日本の森を元気にする」には、
森の川中(製材所・材木屋)が元気でなければなりません。

森の川中(製材所・材木屋)が元気になる為には、
森の川下(建築事務所、工務店)が元気でなければなりません。

また、森の川下(建築事務所、工務店)が元気である為には、
生活者・市民が元気でなければなりません。

生活者・市民が元気である為には、森が元気でなければなりません。

こうした森からの木材の流れに対して、「元気」は、生活者・市民から川下、
川中を経て森へと遡上して、「日本の森は元気になります」。

自然乾燥の無垢の国産材を使った「住む人が元気になるような住まい」作り
を通して、日本の森を元気にする「元気の循環」説を唱えて来ました。

然し、森は一向に元気になる気配はありません。
それに較べ、森の関係者はやや元気そうです。
森林の先生や評論家の本を読んでも、それらしい解説の個所はありません。

「森を元気にするには森の川中が元気でなければならない。そしてその元気
を森に還元すること」と先に述べましたが、どうもその原木市場で、既に、
日本の森が元気になるようなお金は、森には還元されていないようです。

これでは間伐材等の手入れも出来ませんので、林野庁や環境庁はこうした
状況打開の為に、地球温暖化防止の為にと称して、森林の手入れの為に、
多くの補助金を出しています。しかし今では、この補助金が仇になって、
相変わらず土場以降の森の関係者が跋扈しているのかもしれません。
おぼろげながら分かりそうですが判然としません。

ある時、副代表をお願いしている酒井秀夫東大教授にお尋ねしましたところ、
市民フォーラムで、「日本の森を元気にするには」と言う演題で、講演をする
ことになりました。「きっと元気になりますよ」、とのことでした。
酒井先生は林道の権威で、スエーデンの林業の復活に大変寄与された方です。
その講演の中で、

1.森から林道までの費用は日本もスエーデンも変わらない。然し、

2.山元から生活者にわたるまでの経費が日本の場合はスエーデンの7倍。

3しかも欧州では、市長と並ぶほど権限と良識ある森林マイスターがいて、
 森の状況をみて、年間の伐採する量を決め、川下までを俯瞰・勘案して
 価額を決めるそうです。

と言うことで、目に溜まったウロコが落ちました。
最終生活者・市民に渡る価額は、外材の方が安く、外国産木材に支配される
構造が透けて見えます。
住む人の健康の為に顧客に国産の無垢材を薦めても、「国産木材を使用すると
高い」、と言うことになりますが、その理由が、旧態然とした木材のサプライ
チェーンにあるのが分かりました。
また、森林・木材マイスター制のようなシステムを日本でも取り入れるよう
にしなければ……。何とかならないか、大変な課題が一つ増えました。

                        …次号へ続く

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★「命守(いのちもり)」マークサインを学生が制作 市川 皓一
「健康 に住み、地震に強い 耐震シェルター・命守」

昨年末、森の駅推進協議会・健康住宅研究会は、災害から家族の命を守る
リフォーム商品「命守」ロゴマークと、「命守」自体の特徴や機能を表す、
サインのデザインが東京デザイン専門学校の学生達の手で完成!
今月より印刷物、Webサイトで使用しはじめています。


国産木材使用「命守」は、公的機関の実験で高い耐震性が証明されました。

また延焼時の耐炎、煙害防止…等々、木造家屋が密集する下町への普及を
一日も早くとの願いから、価格を限界まで低く抑えました。

いつ起きるか分からぬ地震、寝ている夜中も確実に身を守るためには、
普段の生活圏の既存戸建住宅内に設置されるシェルターが一番安心。

そして普段の生活空間として満足を満たす、鹿沼木工職人の仕上げ。

その「命守」の素晴しさを、ぜひ展示場で直接確認して下さい。
東京23区内の展示場は2つの路線が使え、両駅から徒歩2分と近くです。

☞ 機能と仕上がりを『実際の住宅内設置』で確認!
■ モデルルーム展示場/旧渡辺邸 荒川区東尾久6−52–11
   *都電荒川線・JR日暮里舎人ライナー:熊野前徒歩2分。

■ 見学のお問合せ/木っず(鹿沼健康住宅推進協議会)
  Tel.0289-77-5810 E-mail: kkz@mr-woodman.co.jp

■ 商品詳細/森の駅発 健康住宅サイト → 耐震健康シェルター 
  http://www.moriniaisareruie.com/taishin.html

☞ 耐震健康シェルター『命守(いのちもり)』の特徴

❶ 対耐震性 公的機関耐震実験済み。強固な木造モノコック構造。

❷ 耐炎構造 耐火ボードで外装包囲、地震後に発生する火災から延焼防止。      

❸ 煙害対策 床下給気ファンを標準装備、火災時の煙害にも安心。

❹ 価格150万円~ 高品質シェルターを組立費込の低価格で実現。

❺ 工事最短3日間 短期間の工事で、引越しの必要がなく合理的。

❻ 日本の森を守る 総国産材、林業に利益還元、国土を守ります。

❼ 低温乾燥木材使用 樹木本来の調湿機能と抗菌防虫で健康に。

❽ 鹿沼職人の伝統技術 仕上がり美しく信頼出来る日本の匠。

❾ 現有戸建住宅内にインセット 寝ている間の地震にも安心。



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★新・連載エッセイ/森の工房レポート 大森 明
「柿の木のワンちゃん」

事情により柿の木を切りたいという話しが入った。
この柿の木は昔たくさんの実をつける木で、
秋には美味しい柿の実を分けてもらうのが楽しみだった。
ただ最近は病気なのか寿命なのか判らないが実が少なくなって、
木も元気がないようだった。

高齢で木の管理ができなくなったと言う持ち主の強い要望もあったので、
木の神様に許しを請い、少し気が引けたが、
工房のチェンソーでばっさりと切り倒した。
せめて切った木を有効活用しようと1mくらいの長さにカットし、
工房で使うべく何本か貰い受け、屋外乾燥させた。

乾燥後、まずは工房恒例の輪切りアートにした。
木の断面がものすごく渋くてドスの効いた色合いだったので、
負けないようにドスの効いたデスメタル系オジイさんのお顔を描いた。
これが通常はコースターか壁掛けプレートになるのだが、
今回はこれを台座とし、動物の置物を鎮座させることにした。

動物と言えば熊、と思ったが、
デスメタル系台座の上でクマが吠えていては何だか落ち着かない。
という訳で犬の置物にした。
初回作のワンちゃんは何だか携帯電話会社の景品のようになってしまった。

これはいかん、表情を変えればよいだろうと思い、
渋めの音楽家の表情をワンちゃんの顔に取り込んでみたり、
知人の顔や姿を思い浮かべたりしながら、
犬の置物をつくった(モデルになってしまった方、大変申し訳ありません)。
今年は戌年なので、出来上がった犬の置物を玄関などに置いている。

長年お世話になった柿の木に感謝を込めて。