森ECOを推進しよう


日本の森を元気にするECOを、これからは「森ECO」と呼ぶことにしましょう。森の駅発からの提案です。
ECOにはエコロジーという意味とエコノミーという2つの意味を込めています。
ここでは4つの「森ECO」を紹介します。こういうのも「森ECO」じゃないかというのがありましたら、ぜひ教えてください。


1.国産材製品を使うこと

京都議定書では、2012年までに日本の二酸化炭素(CO2)の排出量を1990年の水準より6%削減することを約束しています。
そのうち3.8%を、日本国内の森林によるCO2の吸収量を増やすことで達成しようとしています。
森林の木々は大気中のCO2を吸収し、炭素として固定します。
そしてその炭素は木造住宅や木製品になっても、長年にわたって木の中に蓄えられるのです。
木製品が「炭素の缶詰」と言われるのは、そのためです。

林業の低迷で、日本の森林は手入れが行き届かず、荒廃が進んでいます。
しかし、私たちが日常生活の中でもっと国産材製品を使えば、資金が山に還元され、森林整備につながります。

一人一人の「木づかい」によって、森林の循環が保たれ、CO2をたっぷり吸収する元気な森が育つのです。

林野庁では2005年度から、国民運動として「木づかい運動」の取り組みを行っています。
「木づかい運動」では国産材の積極的な利用を通じて山村を活性化し、CO2をたっぷり吸収する元気な森林づくりを進めようとしています。

一人一人が国産材製品を使うことがまさに「森ECO」の第一歩だと言えるのではないでしょうか。


2.森林整備に参加したり、森林整備のための費用の一部を負担すること

あなたが森林整備に参加したいと思った時、いつどこで参加できるかわかりますか。
これからこのHPの「森の駅」に行こうよの中で、身近な参加場所をお伝えできるようつとめます。
もし、NPO法人による森づくりの取組みなど、参加しやすい活動をご存知なら教えてください。すぐにHPに掲載します。

企業が森林整備の費用を負担する「企業の森」やカーボン・オフセットを活用した取組みが全国で行われています。
Present Treeというユニークな取り組みも数多くの企業とのタイアップ等により行われ、全国の森で植林がおこなわれています。


3.間伐材のムダの無い活用
ビジネス的に間伐が推進されるためには、間伐にかかるコストを抑え、少なくとも間伐材の運搬にかかるコスト以上の金額で売れることが必要となります。
間伐材を運ぶコストを減らすためには、小さく輪切りにして運びやすくすることが必要でしょう。
切捨て間伐というやり方がありますが、これは間伐材を使わないことを意味し、「森ECO」とはいえません。
輪切りにした間伐材を大量に活用する方法の一つはペレットなどの燃料として使うことです。
もうひとつは下地材としての使用であり、特に森林再生パネルとしての活用が今後期待されます。


4.伐り出した丸太のムダの無い活用

最近では国産材の利用が急速に進みつつありますが、残念ながら丸太の外側である辺材だけが利用され、中心部の心材が使われずに余っているという現実があります。
樹木を柱や板として効率よく活用するには、家を建てる需要に合わせて、伐採をおこない、加工すること=産直が、最も「森ECO」な方法といえるでしょう。

一般的な家1軒を建てるには50本前後の木を伐採する必要があります。だからこそ、私たちは丸太の1本買いを推奨しています。丸太を製材所で様々な形にカッティングし柱材、板材として使い切る。
もっとも安価に木材を使うことができ、「森ECO」な方法です。
建設現場に直送することで、輸送費も輸送の際に発生するCO2も少なく抑えることができます。
こうした取組が日本中に広がっていくことが、今、求められているのだと私たちは考えます。