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(1)野外研究会のご報告 (2)森林総研セミナーのお知らせ(1月21日)

(1)~野外研究会のご報告~☆彡
1月15日に開催されたNPO緑のダム北相模の森の定例活動に参加しました。

活動は、森の神社へ参拝し山の神様に敬意を表し安全を祈願するところから始まりました。
森の作業前にはいつも全員でそのようにお参りするそう。
今回は、新年の初祈願。
短い間でしたが、自然と人の間の絆が培われるひとときを感じました。
NPO緑のダム北相模の森は、相模湖駅から徒歩で約10分の嵐山を母体にしています。
世界で初めてNPO団体として FSC認証※ された森としても知られています。

午前中は、森の駅発代表代行の日大の桜井尚武教授から森の生態について学びながら
標高約405mの嵐山の頂上まで散策。眼下に相模湖を拝しました。
杉やヒノキなどの人工林のほか、マサカキやアロマセラピー効果のあるクロモジなど
様々な広葉樹が見られ、さすがFSC認証の森は多様性豊かで癒し効果も抜群と思いました。

昼食は、「緑のダム北相模の森」の理事、石村黄仁様の奥様たちが、
手作りの地元野菜たっぷり暖かいスープときな粉もちをふるまってくださり
くつろぎのひとときでした。

午後は、間伐体験で樹齢30数年の杉を伐採。
光が森に入りました。
間伐をすると、光を受けられるようになった周りの木は成長がよくなることを、
年輪でも確かめられることを桜井教授に教えていただきました。
年輪の幅がその年から広くなるのです。(幅が広い分、成長がよくなったということ)

高井戸中学校の学生さんたちは、ハシゴで杉の木に登り4メートルの高さから枝落としの作業を元気に行なっていました。
緑のダム北相模の森には、複数のボランティア団体の方が定期的に参加し活躍されていますが、一日の活動がスムーズに進行され、まとまり感があるのが素敵でした。

作業開始前には各班からの作業予定内容の発表があり現場の状況を確認しあい、
一日の終わりの終礼でも活動内容などを報告し合うことで、全体の活動を共有・把握できるようになっていました。
また行きたくなる魅力がたくさんある森でした。

~森の駅発代表世話人 岡本より~
若い方々による森林整備や調査、
会員による地道なボランティア活動に接することが出来ました。
終了後の交流会で、こうした活動の中で巣立った若者たちが、
多く森林関係の職に就いていることを知りました。
自然の中での体験が、人間の優しさや思いやりを涵養していることを、
社会が評価していることを知り、安堵した次第です。

私どもも、市民を森へ繋ぎ、さらに、
市民を森の川中・川下の森の駅発に結ぶことをしていますが、
こうした北相模での活動を参考にしながら、
森の駅発の活動をすすめることが出来たら、と思っています。

※ FSC認証とは
環境保全の点から見て適切で、社会的な利益にかない、経済的にも継続可能な森林管理のされている森を認証。
適切な管理とは、森林そのものが消失してしまわないように、道路建設等による分断化しないように、単一樹種による過度の植林を行わないように管理する等々で、森林に生息する多くの野生生物の命や生態系との共生バランスを保ってきます。

(2)~お知らせ~☆彡 独立行政法人森林総合研究所・多摩森林科学園のセミナー
昨年好評だった森の駅発市民フォーラムの野外研究会は、多摩森林科学園の散策でした。
自然に親しむとともに、森を知るツールも充実していましたが、
セミナーも定期的に開催されています。
今週末に、大きなセミナーイベントがあります。宜しかったらいかがでしょうか?
自由参加になっています(予約不要・以下詳細)。

京王環境セミナー「多摩の里山に目を向けよう、出かけよう」
日時:1月21日(土)13:30開場、14:00開始
場所:せいせきアウラホール(東京都多摩市、京王線「聖蹟桜ヶ丘」駅隣接、聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンターA館6階、TEL042-337-2675、新宿から京王線準特急で30分)
備考:入場無料、予約不要、定員約300名

内容
1)「人がつくった多摩の里山林」勝木俊雄(多摩森林科学園)
様々な生き物が生きている里山は、ずっと同じ姿をしていたわけではありません。
長い年月をかけて人が作り出した自然であり、これからも人が変えていく自然なのです。
そんな里山が、これまでどのようにしてできてきたのか、いまどんな様子なのかをご紹介します。

2)「多摩の里山で生きるケモノたち」林典子(多摩森林科学園)
人が手を加え続けてきた多摩の里山にも、野生のケモノたちがくらしています。
わたしたちヒトと野生のケモノたちは、これからも多摩の里山で共存していけるでしょうか?
まずは、ケモノたちのことを知ることが必要です。身近な里山で、ケモノたちがどのように暮らしているのかをご紹介します。

3)「里山へのトビラをあけるために」大石康彦(多摩森林科学園)
里山が私たちの日常生活から姿を消したのは、ごく最近のことです。
里山は、今でも私たちのすぐ近くにあり、人とのかかわりを待っています。
これからの私たちにとって里山がもっている意味は、里山へ目を向け、里山へ出かけることで見えてきます。
里山のトビラをあけるヒントをご紹介します。

主催:独立行政法人森林総合研究所・多摩森林科学園、京王電鉄株式会社
多摩森林科学園ホームページ