ペレットとは何か

まず乾燥した木材を細かく砕いて粉にします。そしてそれに圧力をかけて直径6~10mm、長さ10~25mmの円筒形に固めたものがペレット(木質ペレット)です。均一な形状、均一な含水率、均一な比重を有しており、燃料として薪やチップに比べると安定した燃料として製品化されています。

燃焼機器としては大型ボイラー、給湯器、スチームボイラー、空調冷房機、発電所、農業用暖房機、家庭用ペレットストーブ、小型調理器などが古くから販売されており(40年前)、発電機の開発も行われています。

木材加工時に発生した切り粉や端切れなどが原料となる場合と、森林の整備や公園樹木・街路樹木の整備等から発生する自然木が原料となる場合があります。ペレットとして使われることで、廃棄物を出さずにすみます。なお、建物の解体時に発生する廃材は通常、チップとして使用され、ペレットにはなりません。

ペレットを燃やすときに出る二酸化炭素は、樹木が成長するときに吸収した二酸化炭素なので、石油や石炭のように大気中の二酸化炭素を増加させることはありません。

運搬や取り扱いが容易で、エネルギーの運搬コストはチップの3分の1です。油に比べると保管中の危険もありません。均一な形状がゆえに、自動供給しやすいという特徴もあります。また、乾いている(含水率10%以下)ので、着火性にも優れていて、薪などと比べ樹種によっての燃焼ムラがなく、大変燃焼効率の良い木質燃料です。

木材からバイオエタノールを作ることも可能ですが、生産効率が40~50%と低く、燃料として利用する場合(生産効率85~90%)がもっともいい方法といえます。

太陽光や風力などの自然エネルギーと比べても、安定していること、輸送が容易なことなどの利点があります。

化石燃料と比べて、石油が値上がりすると経済的に優位になることがあるという段階といえますが、燃焼機器のメーカーによっては非常に高い燃費性能を誇る機種もあります。

まず地元の製材工場などにペレットに加工する機械を設置し、次にペレットの安価な供給が可能な周辺地域でペレットストーブやボイラーの燃料として使われる体制づくりを進めることが必要となります。そのことによってはじめて、間伐材が森の中で放置されたままになっている実態の改善につながります。

製造工程は破砕、乾燥、粉砕、圧縮成型、冷却、選別からなりますが、木材加工時に発生した切り粉や端切れを使用する場合は破砕、乾燥の2工程が省かれ、容易に加工できます。木質ペレットの場合には、木材の中に含まれる糖類やリグニンが接着剤の役目を果たしてよく固まります。